中国のレストランで食べながら考える
みなさんこんにちは、今年の4月よりアムリターラに入社しました
品質管理の食品担当Y(♀)です。
前職では、食品関連企業の現場改善のためのコンサルティングや人材育成のための
セミナーの講師をしていました。
アムリターラに入ってまだ3か月ですが、スタッフのみなさんの食や美にこだわる
姿勢をお手本にして健康に仕事をしていければ!と思っています。
私からは、今までに経験した食と健康にまつわる話をテーマにしていければと
思っています。
さて、日本の加工食品の大多数はどこで作られているか、
みなさんご存じだと思いますが、中国です。
私も過去に何度となく中国の工場に訪問しました。
夜、仕事が終わった後に中国の工場側の社長さんと会食をするため、
地元のレストランに連れて行って頂きました。
ところで、 中国のレストランは日本と大きく違うところがあるんですよ!
写真のように、料理の完成図が飾っているのではなく、
その料理に使う食材を並べているんですね!
これは、これだけ鮮度の良い原材料を使っていますよということを
示しているということのようです。
日本人からすると、「はて?これは何の料理になるんだろう?」と思いますよね。
飾り付けも凝ったものがあって、
えっと、これは洗濯?なかなか斬新な盛付ですね。
でもこれはまだ序の口。
Σ(・□・;)なんじゃこりゃ!!
これに限っては完全に遊んでますね。
さてさて会食が進むなかで、ここの社長と意気投合したのですが、
そのときに社長さんが「Yさんにぜひ食べてもらいたい食品があるんですよ」と
言ってあるものを注文しました。
出てきたものは里芋をふかしただけのもの。
何か意図があるに違いないと思いながら食べると、うん、素朴で美味しい!
何もつけなくて十分に里芋の甘さが伝わります。
社長に「社長、これおいしいですね!私好きですよ、これ。」と伝えると、
社長は「実は、Yさんこれは私の実家の近くで昔ながらの農法で作っている里芋
なんですよ。」と答えました。
続けて社長は話をしてくれました。
「昔は農薬など使わず、のんびり食べる分だけを作っていたですよ。
出来たものを近所の人やみんなで分けて。貧乏だけど楽しかった。
ある日、ある国のバイヤーがやって来て、その野菜のおいしさと安さに目をつけて、
一緒に商売をしないかと言ってきました。
決められた量の野菜を収穫するためには、農薬を使うと良いと教えてくれました。
我々はそれに従って生産したら、どんどん売れて会社も大きくなり、
今じゃ3000人以上の工場にまで成長しました。
Yさん、ところで農薬を使うことを我々に指導したのはどこの国かと思いますか?」
「まさかの日本ですか?」
「そうです、日本です。日本の人たちは中国の食品は安全じゃないと
文句を言ってると聞きますが、それを作らせたのは日本人なんですよ。」
「そうですか、・・・何だか同じ日本人として恥ずかしいです。」
「農薬のおかげで安定した収量の野菜が確保でき、お金がいっぱいあってほしいものは
何でも手に入りますが、昔ののんびりした時間は取り戻せない。
みんなお金を巡ってギスギスしている。
農薬のせいか、子供たちはぜんそくやアレルギーの患者が増えている。
本当の幸せって何かって、この里芋を食べるとふと思うんですよね。
Yさんなら分かってくれそうだと思ったので、食べてもらったんですよ。」
「そうですか、ありがとう。」
これをきっかけに、私は安全な食品を提供するだけでなく、
正しい食品の情報についても提供していければ思いました。
このブログでも、みなさんがその食品を食べるときにいろんなストーリーがあるのだと
お知らせしていきたいと思います!
amritara http://www.amritara.com