豊かさと引き換えに
こんにちは。
品質管理課食品担当のY(♀)です。
周りの人から、前回の中国での話が面白かったよと声をかけていただき結構読まれているのだと思いつつ、引き続き海外での食経験を紹介したいと思います。
今から20ン年前、大学生の私は友人たちとバイトで貯めたお金でベトナムへ行きました。ベトナム戦争の影響もあり、まだまだベトナムへの旅行をする人が少ない時代のなか、発展途上国だけど面白い国だと聞き、ワクワクしながら行きました。
ベトナムといえばアオザイという民族衣装が有名です。チャイナ服のように体にフィットした服なので、スレンダーな人しか着こなせません。
ベトナムの女性はみんな目鼻立ちがはっきりしたスレンダーなべっぴんさんが多く、颯爽と中古のボロボロのスーパーカブに颯爽と乗っているのを見て、蒸し暑い気候の中、涼しげな印象に残っていました。
その10年後、私は出張でベトナムに行くことになりました。ベトナムは以前よりは経済が発展しつつありましたが、まだまだインフラの整備が進んでいなかったため、工場へたどり着くにも舗装されていない道を走るため、車の中何度も頭をぶつけながら工場に向かいました。ヨレヨレになりながら、いざ仕事!と思った途端、停電や断水で仕事がストップ!といったこともザラでした。
でも、ベトナムの出張に行くと元気になるのですよね。もちろんベトナムの人たちが明るいのもそうですが、何よりも食事。とにかく野菜やハーブをよく食べるのですよ!
写真のように、もやし、ミント、きゅうり、青パパイヤ、青バナナやなんとドクダミ!等々をフォーに入れたり、生春巻きに巻いたりしてワシワシと食べるのですよ。
それに、デザートは新鮮で劇安な果物が豊富に揃っています!(写真は市場の様子)
毎食このようなものを食べているからか、帰国すると出発前より胃の調子が良くなって帰ってきます。
その数年後、中国での冷凍餃子事件や牛乳のメラミン混入事件等が多発し、日本の食品企業は中国だけで製造するのはリスクがあるということで、他の国へシフトを始めました。
ベトナムもその一つで、ベトナム人の器用さと、細かく厳しい日本の品質の要求でも真面目に対応してくれるということで、ベトナムでの取引が増えていきました。日本の品質管理は世界の中でも厳しいこともあり、欧米では「日本企業の品質管理が入った工場と取引すれば間違いない」ということで、他の国もベトナムへ進出し、急激なスピードでベトナム経済は発展していきました。
そんなわけで、前職では私の出張も以前は中国が多かったのですが、ある年からベトナムの方が多くなりました。
国際的な取引が増えたことによりベトナムでの急ピッチなインフラ整備が進み、ベトナム出張に行ってもいきなり停電や断水ということも等も減ってきましたが、街の中でちょっとした変化に気づきました。
「あれ、アオザイの人がいない。」
そうです、数年前まではまだまだアオザイの女性が街を往来していたのですが、洋服の人がほとんど。
休憩時間に、その疑問を工場の通訳の女性にと尋ねました。
彼女からは「アオザイは着ないですね。ベトナム航空のCAか学生位じゃないですかね。洋服の方がおしゃれで動きやすいですし!私も最近、ウエストがきつくって」と苦笑いしながら教えてくれました。
たしかに、街中の人たちにぽっちゃりさんが増えています。初めてお会いした時にはスレンダーだった通訳さんも、ウエストにお肉が・・・。
この数年で、ベトナムは何でこうなった??
その理由が昼食のときにわかりました。
「Yさん、飲み物はこれでいいですか?」と持ってきたのがこれ。
見ると、炭酸飲料。
え?!食事に合わないでしょ、お茶か水でいいですよ!と答えると
「今、ベトナムでは食事の時に炭酸飲料を飲むのが流行りなんですよ」とのこと。
たしかに、街中では世界的に有名な清涼飲料水の看板があちこちに貼っています。それだけでなく、ファストフード店もあちこちに出店しており、若者にはおしゃれなデートスポットになっているとのこと。
そのせいか、ベトナムでも糖尿病や高血圧、高脂血症が増えてきているそうです。
豊かさと引き換えに、先進国の食事がどんどん入ってきて知らず知らずに体を蝕んでいるんですね。恐ろしいことだと感じました。
甘いものは美味しい。特に、女性の場合には生理等の関係で、甘いものを食べることにより幸福感をより感じます。
でも、食べ過ぎて体を壊しては元も子もありません。
アムリターラでは、そんな甘いものは食べたい!でも体にいいものを食べたい!という皆さんの要望にお答えすべく、精製された砂糖を使わず、スーパーフードを使ったお菓子を企画・製造しています。
今年は、新たなシリーズを出す予定です。現在、自社工房の二人が中心となって、おいしくて体にいいものを皆さんに食べていただくために一生懸命試作しています。私も裏方として携わっていますが、今から発売されることが楽しみでなりません。
皆さんがホッとしたいとき、自分にご褒美をあげたいとき、手に取っていただけると幸いです。
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