2017年3月7日

ナポレオンが愛した【4711】、あなたが愛した【4711】

皆さま、こんにちは。

品質管理を担当しています、S(♂)と申します。

最近、精油(アロマオイル)の歴史を紐解いていくうちに、香水の歴史にも興味を持ち始め、部屋の中が香水関連の本が増えてきた今日この頃です。

一世を風靡した銘香の数々が実際はどんな香りか、本の中だけでは分からないので、香水をめぐるイベントに出没しています。

 

中世15世紀から18世紀にかけてのヨーロッパでの香水の歴史や当時から伝わる香水を知るイベントに参加しました。

15世紀当初の香水は、王侯貴族やお金持ちのために、修道士が薬草を使って薬として処方していたものからオーダーメイドで調香を行なってたとのことでした。

 

18世紀、ドイツのケルンで、イタリア人ジャン・パオロ・フェミニスはイタリア伝統のハーブで香りを付けた水を作りました。
ワインでとった純度の高いアルコールと、ラベンダー・ローズマリー・ベルガモットなどの精油を合わせて

「オーアドミラブル=すばらしい水」として売り出しました。

 

オーアドミラブルは、肌にも飲んでも効果があると評判になって商売は繁盛していきます。
その当時の各国からきた兵士たちは、この「すばらしい水」を祖国に持ち帰りました。

そして、フランス兵が家族や恋人に「ケルンの水だよ」(フランス語でオーデコロン)と説明しながら贈って、大変な人気を得たことからフランス語名で広まったということです。

 

ケルンの水は精油が多く含まれており胃の不調を改善してくれる目的で飲んだりもしていたそうです。

そんなケルンの水はケルンのグロッケン通り4711番地で誕生しました。

 


 

 

当時、ケルンのグロッケン通り4711番地付近では香水の作る会社が集まり賑わっていたとのことです。

 

その4711の名のついた香水がいまでも不動の人気を誇っています。

 

ヴィルヘルム・ミューレンスは、婚礼の祝福として修道士から羊の革を授かって、中には『アクア・ミラビリス』という不思議な水の作り方が書いてあったそうです。

ミューレンスは『アクア・ミラビリス』を製造する会社をケルンのグロッケン通り4711番地に構えました。

この水を【4711】と名づけ販売したところ大人気になったそうです。

ミューレンスの作った不思議な水【4711】は詩人ゲーテや作曲家ヴァーグナー、そしてナポレオンに愛された水(香水)ということで有名になりました。

当時のレシピは門外不出で現在売られているものは同時のまま再現されているそうです。

(同時のまま再現といっても、香りの再現であってわずかに合成の香料が使われているようです。)


 

シトラス(オレンジ系)が効いたさわやかな印象をもちました。後からラベンダー、ローズマリーが漂って心地よい香りです。

 

現在は、日本人向けに作られた【4711 ポーチューガル】という製品のもあります。


シトラスの中にムスク調の香りが印象的で一般的に売られている香水と同じようなふくよかさを感じます。

 

実際に活躍されている調香師の方に伺ったところ、香水はその時代のトレンドやニーズを見極めて売れる香りを提供しつづけているため時代によって香りの特徴が変わっていくとのことでした。

19世紀以降、合成の香料が発達し、より表現力の高い香水か生まれていくことになります。

15世紀から18世紀は、天然の香料だけで創造性豊かに作り上げていたシンプルで面白い香りの時代だったのかもしれません。

 

 

 

アムリターラでは毎年、限定で、天然の香料のみを使った香水を発売しています。

香料が貴重なものもありますので、なかなか多くは作れませんが、

購入していただいた方々からご好評をいただいております。

 

次回、どんな天然香水が発売されるか乞うご期待ください☆

 

 

 

 

amritara
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